2023.02.14

キッチンリフォームの戸建てとマンションのちがい

築年数が経つにつれて水回りなどさまざまな箇所が劣化し始めますが、マンションと戸建てにはリフォームにおいてどのような違いがあるのでしょうか。戸建てのリフォームは想像しやすいかもしれませんが、複数の世帯が住んでいるマンションでのリフォームは想像しにくいという人もいると思います。まずはキッチンリフォームの種類や費用、工期についての知識を身に付けた上で、マンションリフォームの注意点も知っておきましょう。

キッチンのリフォームの種類

キッチンリフォームの基礎知識として、はじめにキッチンの形とリフォームの種類についてご紹介します。キッチンは大きく分けて壁の方を向いて調理を行う壁付けキッチン、リビングやダイニングの方を向いて調理を行う対面キッチンの2種類です。それぞれI型やL形などの形に分かれます。その他にも人気のアイランドキッチンなど、細かく分類してご紹介したいと思います。

・壁付けのキッチン

壁付けキッチンは文字通り、調理台を壁に引っ付けたような形のキッチンのことです。壁の方を向いて調理を行うため、料理に集中できる点や背面の空間を有効活用しやすい点が壁付けキッチンのメリットになります。その一方で食器棚の配置が難しい点やリビング側からキッチンが丸見えになってしまうのがデメリットです。

・対面のキッチン

壁付けキッチンに対して、リビング側を向いて調理を行うのが対面キッチン。最近は壁付けキッチンよりも対面キッチンの割合が増えており、壁付けキッチンから対面キッチンにリフォームする事例もあります。

対面キッチンはリビングやダイニングの方を向いて調理できるため、家族とのコミュニケーションを取りやすい点や開放感がある点がメリットです。背面にカップボードを配置するとキッチン内の作業をしやすくなります。対面キッチンにすると背面カップボードとの通路が必要になるので、リビングやダイニングのスペースが狭くなってしまうことがデメリットです。

・I型のキッチン

コンロ、調理台、シンクを横一列に配置したキッチンの形をI型キッチンといいます。シンプルで一般的な形であり、壁付けのレイアウトで採用されることが多い形になります。壁付けキッチンの項目でご紹介した通り、背面のスぺースを有効に活用することができます。他の形と比べると比較的費用を抑えられるのもI型キッチンのメリット。I型キッチンでは食器棚や冷蔵庫をキッチンの横に配置することがあるため、横移動が増えがちです。キッチンの横幅を広くすると調理スぺースは増えますが、横移動の距離が長い分動線が悪くなってしまいます。

・L型のキッチン

コンロ、調理台、シンクを横一列ではなくL字に曲げたような形のキッチンをL型キッチンといいます。L字の角の部分が調理台、両脇にコンロとシンクを90度で向かい合うように配置された形です。I型キッチンは壁付けタイプがほとんどですが、L型キッチンは壁付けと対面のどちらにも採用することができます。

L型キッチンはキッチン内の動線が短くて済むことや調理スペースを広く取ることができることがメリットです。その一方でL字の角の部分がデッドスペースになってしまうこともあります。うまく活用してメリットとして生かしたいものです。またI型キッチンよりもキッチンに広いスペースが必要なのもデメリットになります。

・アイランドキッチン

最近人気が出ているのが、対面キッチンのうちカウンターが壁に付かないタイプのキッチンをアイランドキッチンといいます。キッチンが壁と付いていないため島のように見えることからアイランドキッチンといわれています。おしゃれで開放感があるのがアイランドキッチンのメリットである一方、広いスペースが必要である点や汚れが飛び散りやすい点がデメリットです。臭いもこもりやすいため換気システムに考慮したり汚れを防ぐパネルを設置したりすることで対策を行うと良いです。

キッチンのリフォームの費用と工期

キッチンをリフォームする際に気になるのが、費用だという人も多いはず。またリフォーム中はキッチンを使用できないため、工期も気になるポイントだと思います。そこでキッチンリフォームの費用と工期についてご紹介します。

・費用

キッチンリフォームでは、キッチンの形状や種類によって費用が異なります。メーカーや商品もさまざまですが、グレードによっても費用が異なることに注意が必要になります。I型キッチンは60万~90万円が相場であり、安いものでは50万円、高いものでは120万円ほどするグレードもあります。L型キッチンは70~120万円が相場であり、65万円~130万円と幅広いグレードがあります。対面キッチンでは80万~130万円が相場です。キッチンの場所を移動させたり形を変えたりする場合には追加で費用がかかることを頭に入れておきましょう。

・工期

リフォームの工期は工事内容にもよりますが、もともとのキッチンと同じ場所に新しいキッチンを設置する場合2日~6日が平均日数です。壁付けキッチンから対面キッチンに変更したり、キッチンの形を変えたりする場合には2週間~3週間かかることもあります。

戸建てとマンションの違い

リフォームにおいて、マンションと戸建てにはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれメリットとデメリットがあるため、家を購入する際にリフォームのことまで考慮して選ぶことができます。

・マンションのリフォーム

マンションは部屋に住んでいる人だけのスぺースである占有部分と、マンションに住んでいる人全員の共有部分とに分かれています。リフォームにおいては専有部分だけしか工事をすることができません。占有部分であれば間取りを変更したり壁を撤去したりすることも可能です。戸建てと違って耐震工事などの必要がないため、マンションのリフォームの方が費用を抑えられます。

キッチンの場所を変えずにリフォームを行う場合は戸建てとほとんど同じになります。しかし排水管などはマンション全体の共有設備なので、キッチンの設置場所を変えることができない場合があります。

・戸建てのリフォーム

戸建てのリフォームはマンションのように規制がないため、外観から内装まですべてを自分の好きなようにリフォームすることができます。建物の構造にもよりますが、耐震工事が必要であったりメンテナンスが必要な箇所も多いことから費用が高くなる傾向にあります。マンションとの違いとしては、排水管やダクトなどの工事もできるため場所を変えたいときにも対応できる点になります。

マンションでリフォームする場合の注意点

マンションでリフォームする場合、どのようなことに注意すると良いのか。リフォームを開始してからやリフォームが完了した後も後悔することのないよう、予め注意点を知っておくことが大切になります。

・費用が高くなる

マンションの排水管は移動させられる場合とさせられない場合がありますが、移動させられる場合であっても工事費用が高くなることがあります。戸建ての方が自由度が高い分費用が高くなる傾向にありますが、マンションでもリフォーム内容によっては費用が高くなる可能性があることを頭に入れておきましょう。

・制約が多い

マンションでキッチンリフォームをする場合、予めマンションの規約を確認する必要があります。構造上リフォームできない可能性もあるため、リフォームを決定する前にチェックすることをおすすめします。戸建てリフォームとの違いでご紹介したように、排水管の場所は共有部分となるため、水回りの場所を移動させることができないことがあります。またマンションによってはガスコンロしか使えなかったりIHコンロしか使えなかったりすることもあります。このように戸建てと比べると制約が多い点に注意が必要になります。

・電気やガスの容量を確認

キッチンリフォームのタイミングで家電を買い替えたり新しい家電を導入したりすることもあるかもしれません。マンションには電気の容量に制限があるため、容量を上げなければならないか、マンションによっては上げられない場合もあるため事前に確認すると良いです。

まとめ

キッチンには大きく分けて壁付けキッチンと対面キッチンの2種類があります。壁付けキッチンは壁の方を向いて調理を行うタイプのことであり、対面キッチンはリビングやダイニングの方を向いて調理を行うタイプのキッチンのことです。形としてはI型とL型があり、I型は壁付けキッチンであるのが一般的になります。L型キッチンは調理台であるコーナースぺースを中心にコンロとシンクが90度に曲がっているタイプのキッチンです。リフォームの際にキッチンの形や位置を変えたい場合には、追加工事が必要になるため費用が高くなる可能性があります。

戸建てのリフォームは自由度が高い代わりに耐震工事が必要で費用が高くなってしまうこともあります。マンションのリフォームは制約が多い一方で戸建てと比べると費用を抑えられるのがメリット。マンションでキッチンリフォームを検討している場合、工事内容によっては費用が高くなる可能性があることや制約が多いこと、電気やガスの容量を確認することを注意しましょう。

みらい住宅サポートでは、外装・内装などリフォームに力を入れていますので分からないことなどありましたら、お気軽にご相談ください。