2022.12.14

シーリングの打ち替えと増し打ちについて

シーリングの打ち替えと増し打ちどっちがいいの?

お客様がお家の外壁塗装を検討する際、同時に考えるのがシーリングの処理についてだと思います。
シーリングを一度全て撤去して、新しくシーリング材を充填する「打ち替え」と既存のシーリングの上から新しくシーリング材
を充填する「増し打ち」のどちらが良いのでしょうか?

今回はお客様のそんな疑問に「みらい住宅サポート」が分かりやすくお伝えします。
シーリング工事の施工方法でお悩みのお客様はぜひ見てください。

1.シーリングの打ち替えと増し打ちの違い

シーリングの打ち替えと増し打ちの違いをお伝えします。

シーリング 打ち替え

  • シーリング材が新しくなるので、応力緩和効果・防水効果が高くなる。
  • 現在のシーリング部分を全て剥がした上でシーリングを打ち直すので、増し打ちに比べて手間と費用が掛かります。

シーリング 増し打ち

  • シーリングを撤去しないのと、充填するシーリングの量も少ないので費用が安く済む。
  • 工事費用は安くなるけど、増し打ちできる条件が限られている。

2.シーリングは基本的に「打ち替え」が良いです。

サイデイングにおけるシーリング部分は、基本的に外壁塗装の際に打ち替えをするのが理想的です。

サイディングに使われている一般的なシーリング材は耐用年数が約7年~10年位なので、外壁塗装で頻繁に使われているシリコン塗料の約10年と比べると少し短いです。
つまり、次の外壁塗装が必要になる時期には、既にシーリング材の劣化が進んでいます。
ひび割れや肉やせ、剥離などシーリング打ち替えのサインが出ている事が多いです。

シーリング部分を工事する上で打替えに勝るものはありません。
しかし、打ち替えは、増し打ちに比べ、費用が掛かります。
なので、費用を抑えてシーリング工事を行なう為には、機能に問題の無い部分を判断することによって、シーリング工事を安く行うことが出来るのです。
シーリングの表層が痛んでいても、シーリング内部はまだ十分に追従できる部分もあるからです。
これらの判断は、経験豊富な業者が実際に建物を見て判断する必要があります。

3.シーリングの状態が良ければ、低コストの「増し打ち」もできます

シーリングの増し打ちは、打ち替えに比べて簡単に作業でき、使うシーリング材の量も3分の1程度で済むので、費用は当然安くなります。
しかし、増し打ちでも品質を担保するための条件2つあります。

1.既存のシーリング部分に劣化が見れない
2.サイディングの厚さが15mm以上ある

3-2.シーリング増し打ち条件 既存のシーリング部分に劣化が見れない

既存のシーリングがすでにひび割れしているほど劣化し、硬くなっている場合は、既存のシーリングの機能を
全く果たしていない状態なので、打ち替えが必要になります。
シーリングの上から塗料が塗ってある場合は、シーリングの劣化が進みづらいと言われてます。

3-3.シーリング増し打ちできる条件 サイディングの厚みが15mm以上ある

シーリングが本来の役割を発揮するためには、一般的には8㎜~12㎜程度の幅が必要で、厚みに関しては10㎜以上充填する事を
メーカーが推奨してます。
サイディングにはコーキングの防水効果を担保するためと耐火構造にするために必ずハット型ジョイナーが設置されてます。
ハット型ジョイナー(サイディングの目地に入れるハット金具=帽子型の金具)の厚みが約5㎜あるので、12㎜厚の場合、7㎜程度しかシーリングを充填できません。

サンディングの厚みが12㎜の場合、劣化してるシーリングの上に増し打ちすると、新しいシーリングは、2㎜しか充填できません。
これでは十分にシーリング材の耐久性を獲る事ができないので、短期間で打ち直しが必要になります。
ですので、この場合シーリングを打ち替えるとシーリングの厚さが7㎜となります。
各シーリングメーカーが推奨する厚さ10㎜には届きませんが、これが12㎜厚のサイディングで施工できる精一杯の耐久性と言えます。

一方、サイディングの厚みが15㎜あれば、既存のシーリング材と今回充填するシーリング材の厚みがそれぞれ5㎜以上確保できるので、増し打ちで対応できます。

一般的なサイディングの厚さですが、2008年以降のサイディング材は厚さが14㎜以上、2,008年以前のサイディングの厚みは12㎜が多いです。
現在サイディングボードは、14㎜、15㎜、16㎜、18㎜‥様々な厚さの種類がありますが、一般的に14㎜と16㎜のサイディングボードが使われる事が多いです。
外壁塗装を検討する際には、外壁塗装の見積書に記載してあるシーリングの打ち直し、増し打ちの項目と同時に、建物のサイディングの厚みについても建物図面(仕上げ表・立面図・矩形図‥)を見たり、工事会社に確認したりすると良いです。

4.窓枠(サッシ)は増し打ちの方が良い

窓枠(サッシ)の周囲にもシーリングが施されていますが、構造上の問題でシーリングをすべて撤去することが難しい
場合があります。
その場合は既存のシーリングの上からシーリングを充填する「増し打ち」という方法をとる場合が多いです。
窓枠(サッシ)には防水テープが貼られておりシーリングを撤去することで防水テープを痛めてしまうこともあります。
そうなると雨漏れの危険性もあるので密着不良などなければ増し打ちの方をおすすめしている場合があります。
窓枠(サッシ)では現況判断で施工する場合があるので、絶対的に撤去しなくてはならないというわけではないです。
増し打ちは打替えに比べて工程が少なくコーキング材の量も少なくて済むためコストが安くなりますので、「既存のシーリングに
劣化が無い」・「サイディングの厚さが15mm以上ある」などの条件がそろえば低コストの増し打ちの選択可能もあると言えます。

5.シーリング 打ち替えと増し打ちの工事費用について

通常シーリング工事は、mで見積られるので、シーリングを充填するm数が長いほど費用も増します。

  • シーリング打ち替え 1m=600~900
  • シーリング増し打ち 1m=400~600円

・シーリング打ち替え費用の目安

一般的な2階建ての住宅に合計200mのシーリング打ち替えを行った場合
(600円×200=) 120,000円 ~ (900円×200m=) 180,000円程度と言えます。

・シーリング増し打ち費用の目安

一般的な2階建ての住宅に合計200mのシーリング増し打ちを行った場合
(400円×200m=)80,000円 ~ (600円×200m=) 120,000円程度と言えます。

※上記のシーリング工事費用には、足場工事・廃材処分費などは含まれていません。

6.シーリングの打ち替えと増し打ちどっちがいいの? まとめ

シーリングの「増し打ち」をすすめる業者が全て悪徳業者という事はありませんが、本来打ち替えの部分を増し打ちにする事で工事の費用を抑えた低廉な外壁塗装を提案してくる業者はよくいます。
その逆もあります。
打ち替えなくても大丈夫な部分を増し打ちにすることでコストを抑えられるからです。

その為、お客様は「なぜシーリングを打ち替えする必要があるのか?」なぜ増し打ちで良いのか?」を業者にしっかりと説明してもらう事で、お客様の住まいに合った外壁塗装が出来ます。

みらい住宅サポートでは、お客様にしっかりと説明させてもらっています。
もし分からないことや、気になる事などありましたらご相談ください。
お問い合わせ方法としましては「お電話・SNS(LINE、Instagram、Facebook)・ホームページ」など多くの手段がありますので
お気軽にお問い合わせください。