「難付着サイディング」外壁塗装できないの?!特徴とおすすめの塗料とは!?
ひと昔前は家の外壁材といえばモルタルの壁が一般的でしたが、近年はサイディング材(サイディングボード)の外壁が主流になっています。※住宅の約60%を占める。
モルタル壁からサイディング材に張り替えリフォームを行った方もいらっしゃるのでないでしょうか。
業者さんから「サイディングは塗装不要」などと聞いた方もいらっしゃるかもしれませんが、新築時のあの美しさをいつまでも保つためには塗装によるメンテンナンスは必要不可欠です。
ですが、「塗装ができないと言われているサイディングボードがある」のをご存知でしょうか。
そのようなサイディングは塗装をしても塗膜がしっかり密着せずに剥がれてきてしまうため、「難付着サイディング」と呼ばれています。
外壁塗装は安くはないリフォームです。
もし、塗り替え後に自分の家の塗装が剥がれてきたら……そう考えると不安で塗り替えのお願いもできないですよね。
ですが結論から言うと、難付着サイディングであっても塗装することはできます。
今回は、難付着サイディングの特徴や見分け方、失敗しない塗装方法について解説させていただきます。
難付着サイディングとは?
フッ素塗料や無機塗料や親水性の塗料、光触媒がコーティング加工されており、非常に汚れに強く色あせしにくいなどの特徴を持つ、近年の戸建て住宅の主流の外壁材です。
- ニチハ株式会社の「プラチナコート30」
- 旭トステム外装株式会社の「セルフッ素EXE」
- ケイミュー株式会社の「光セラ」や「親水セラ」
などが挙げられます。
難付着サイディングの種類
・フッ素塗料による塗装やコーティングがされている
フッ素というと日常生活ではフッ素樹脂加工(テフロン加工)されたフライパンや傘が有名です。
つるつるとしており、水や油をよく弾き汚れにくいことは皆さんもご存知だと思います。
外壁用いた場合も同様の効果を発揮し、汚れや水を弾きます。
・無機系塗料による塗装やコーティングがされている
陶磁器は食器に代表される表面はつるつるとしたガラス質になり、汚れにくくなる上、その汚れも落ちやすくなります。陶磁器などが色褪せしないように褪色も起こりにくいのです。
・光触媒塗料による塗装やコーティングされている
光が当たることによる化学反応(ラジカルが発生)が起こり、汚れを分解するとともに超親水作用が発生します。
実際の外壁では日光が当たることによって、汚れが分解され、超親水作用でセルフクリーニングが行われます。ラジカルを制御している点はラジカル制御形塗料と同じです。
・親水性の塗料によるコーティングがされている
非常に水に馴染みやすく親水性を持った塗料やコーティングをすることによって汚れを洗い流せるようにしたものです。
汚れよりも雨水の方が外壁に馴染みやすいので、汚れの下に入り込み、浮かして洗い流すという効果を発揮します。
難付着サイディングの見分け方or調べ方
製品名や品番が分かれば判断がつきますが、設計書や仕様書がどこにあるか分からなくなってしまったという場合に、難付着サイディングかどうかを判断する方法を説明します。
#1. 通常7〜10年ほどで起きるチョーキングが起こっていない
難付着サイディングは耐久性が高いため、築10年以上でもチョーキングが起こりにくいのが特徴です。
外壁の表面を手で触れても白い粉や外壁色がつかないようであれば、難付着サイディングの可能性があります。
#2. 2001年以降に建てられた
コーティング技術が外壁材に用いられ普及しはじめたのが2001年以降になります。
#3. ラッカーシンナーで拭いても表面塗膜が溶けない
試す際は業者さんにお願いすることをおすすめします。
以上の3つを全て満たすようだと難付着サイディングの可能性が高いと言えます。
難付着サイディングに塗装するには?
非常に汚れに強く、通常の塗装では塗料を汚れと判断してしまい密着せず剥がれてしまう可能性がある難付着サイディングですが、下塗りをしっかり選定すればもちろん塗装ができます。
現在では難付着サイディングにも密着する下塗りが様々なメーカーから出ています。
みらい住宅サポートで言えば「ダイナミックシーラーマイルド」がそれにあたります。
新築時の美しさや意匠性を保ちたいならクリヤー塗料!
サイディングを綺麗な状態で長く保ちたい、新築時の色や柄(意匠性)をこのまま残したい。
という方には、透明な塗料「クリヤー塗料」での塗装をおすすめします。
ですが、難付着サイディングに塗装可能なクリヤー塗料というのは、まだごくごく限られたメーカーからしか発売されておりません。
みらい住宅サポートでは、難付着サイディングに塗装可能なクリヤー塗料がたくさんご用意がございますのでお気軽にご相談ください。
意匠性サイディングをクリヤー塗装する際の注意点
ここまでお読みになって、「サイディングの意匠性をこのまま残したいからクリヤー塗装をしたい」と思った方もいらっしゃるでしょう。
ですが、意匠性を残してクリヤー塗装を行うには、大きく次の条件を満たす必要があります。
1.新築/張り替えリフォームから10年以内のきれいな外壁(7〜8年以内が理想です)
2.外壁表面に汚れやヒビ、傷が少ないこと。
クリヤー塗料は透明な塗料ですので、傷や劣化症状など、現在のサイディングの状態を隠すことはできません。
ですので、「外壁がきれいな状態」であれば、10年以上経ったサイディングでも施工可能な場合もあります。
劣化症状が進んでいる場合は「塗りつぶし塗装」になりますので、意匠性を残すことができません。
現在の意匠性を変えることなくいつまでもきれいな住まいでいたい。とお考えでしたら、早めにメンテナンスすることが大切です。
最後に
今回ご説明したように、「難付着サイディング」への塗装は事前の判断が必要になります。
ご自宅の外壁が「難付着サイディング」かもしれないと思った場合は、塗装前にあらかじめ伝えておけば、施工での不具合が起きる可能性を大きく下げることができます。
事前に判断がつかない場合には塗装業者さんに診断してもらうことになりますが、間違った判断のない、しっかりとした知識と経験のある業者を選ぶことが重要になります。
大体の業者は、分かるとは思いますが分かっていない業者がいるのが現状です。
一生に何度かしかない大切な工事なので業者選びは非常に重要ですので慎重に選びましょう。
各種塗り替え、クリヤー塗装などをお考えの方は、みらい住宅サポートまでご相談ください。
現場調査・建物診断・お見積は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。