2024.12.23

外壁の劣化を放置するとどうなる?早期対策で防げる3つのリスクをプロが解説

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外壁の劣化が気になっているものの、「まだ大丈夫だろう」と放置していませんか? しかし、外壁の劣化をそのままにしておくと、見た目が悪くなるだけでなく、雨水の侵入や建物内部の腐食など、住まい全体に深刻なダメージを与える可能性があります。

外壁の劣化は、初期段階で対処すればコストも抑えられますが、放置すればするほど修繕費用が膨らんでしまいます。早めにリスクを理解し、対策を取ることが大切です。

外壁の劣化を放置する3つのリスクとは

外壁の劣化を「まだ大丈夫だろう」と軽視して放置していると、思わぬトラブルが発生することがあります。外壁は、建物を雨風や紫外線から守る重要な役割を果たしているため、劣化が進行すると住宅全体に大きな影響を与えかねません。

特に、ひび割れや塗膜の剥がれなどの劣化症状は、初期段階では目立たないことも多く、気づいたときには修繕が必要な状態まで進行してしまうことも少なくありません。

ここでは、外壁劣化を放置した場合に引き起こされる3つの重大なリスクについて詳しく解説します。早期にリスクを理解し、適切な対策を取ることが、住まいの安全を守る第一歩です。

建物内部への水の侵入

外壁の劣化が進行すると、最初に懸念されるのが雨水の侵入です。外壁は住宅を雨風から守るバリアの役割を果たしていますが、ひび割れや塗膜の剥がれが発生すると、その隙間から雨水が浸入してしまいます。

水が建物内部に浸入すると、以下のような深刻な問題が発生します。

①構造体の腐食や劣化
雨水が外壁の内部にまで浸入すると、住宅の骨組みである木材や鉄筋が湿気を含み、腐食が進行します。特に木材の場合、湿気が原因でカビが発生しやすくなり、家全体の耐久性が著しく低下します。また、鉄筋コンクリート造では、鉄筋が錆びることでコンクリートが膨張し、ひび割れがさらに広がる「爆裂現象」が発生する恐れもあります。

②室内の雨漏り発生
外壁劣化が放置されると、雨水が徐々に室内に侵入し、天井や壁から雨漏りが発生します。雨漏りは放置すると室内環境を悪化させるだけでなく、家具や電化製品の故障、壁紙のシミや剥がれなど二次的な被害も引き起こします。

③カビやシロアリの発生
湿気が建物内部にたまることで、カビが繁殖しやすい環境が生まれます。カビは健康被害を引き起こす可能性があり、特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では注意が必要です。また、湿気を好むシロアリが木材を食害し、住宅の強度を大きく損なう危険性もあります。

外壁のひび割れや塗膜剥がれは、初期段階であれば簡単な補修で済みますが、劣化が進行すると補修工事の規模が大きくなり、費用もかさみます。定期的な点検を行い、早めの対策を心がけることが、住まいを守るための最も効果的な方法です。

修繕費用の増加

外壁劣化を放置することで、避けられないリスクの一つが修繕費用の増加です。劣化が進行すればするほど、補修にかかる手間や費用が大きくなり、住宅全体のメンテナンスコストが膨らんでしまいます。

劣化が発生した初期段階では、ひび割れや塗膜の剥がれを埋める「部分補修」や外壁を塗り直す「再塗装」だけで済むことがほとんどです。これらの作業は比較的安価で短期間で完了します。軽微なひび割れの補修は数万円程度で済む場合が多いです。

外壁のひび割れや塗膜剥がれを放置すると、雨水の浸入によって内部の建材(木材や鉄筋)が劣化し、建物全体にダメージが広がります。こうなると「外壁の張り替え」や「内部構造の修繕」が必要になり、修繕費用は数十万円から数百万円単位に跳ね上がることもあります。

具体的には、外壁全体の再塗装であれば50万円〜100万円程度、外壁張り替え工事になれば100万円〜200万円以上となります。

このようなことから、劣化が小さいうちに手を打つことで、将来的な大規模工事を防ぎ、経済的な負担を軽減できます。定期的に外壁の点検を行い、ひび割れや塗膜の剥がれといったサインを見逃さないようにしましょう。

美観の低下と資産価値の減少

外壁は住まいの「顔」とも言える部分です。外壁が劣化すると見た目の美しさが損なわれ、住まい全体の印象が悪くなってしまいます。さらに、この美観の低下は住宅の資産価値にも大きな影響を与えかねません。

外壁劣化の代表的な症状である「塗膜の剥がれ」や「ひび割れ」、「チョーキング現象」(外壁を手で触ると白い粉が付く現象)が発生すると、外観が一気に古びた印象になります。外壁の劣化は、遠くから見てもわかるため、訪問者や近隣住民からも目につきやすく、住まいの美しさが失われてしまうのです。

外壁の劣化を放置していると、住宅の査定時や売却時にマイナス評価の対象となります。外観の印象は住宅の価値に直結するため、「メンテナンスがされていない=建物全体が劣化している」と判断されやすく、資産価値が大幅に下がる可能性があります。

外壁の美観を保つことは、住まいへの愛着や快適な生活環境を維持するだけでなく、住宅の資産価値を守る重要な要素です。

外壁の劣化の主な原因と症状

外壁劣化は、住まいの経年劣化として自然に発生するものですが、その原因や症状はさまざまです。外壁は常に紫外線や風雨にさらされており、時間の経過とともに少しずつダメージを受けています。そのため、劣化の進行を見逃さず、早めに原因を理解し対策することが大切です。

ここでは、外壁劣化の主な原因と、見逃してはいけない代表的な症状について詳しく解説します。

劣化の主な原因

外壁劣化の原因は、自然環境や建物の構造的な要因によってさまざまです。劣化の進行を防ぐためには、まずはその原因を正しく理解することが重要です。

外壁は日々、紫外線や雨風にさらされており、その影響で塗膜が劣化していきます。紫外線によって塗料が分解されることで、色あせやチョーキング現象(外壁を触ると白い粉が手につく状態)が発生します。また、雨水が外壁に直接当たることで、ひび割れや塗膜剥がれが徐々に進行してしまいます。

また、季節や天候による温度変化も、外壁劣化の原因の一つです。外壁は気温の上昇や下降により膨張と収縮を繰り返しており、これが徐々に外壁材に負担をかけ、ひび割れ(クラック)を引き起こします。

外壁劣化のよくある症状

外壁劣化の症状は、初期段階では目立ちにくいものの、進行すると住まい全体に大きな影響を与えます。劣化症状を早期に発見し対策を取ることで、修繕コストを抑えることができます。ここでは、外壁劣化の代表的な症状を紹介します。

①チョーキング現象
外壁を手で触れたときに、白い粉が手につく状態を「チョーキング現象」といいます。これは、塗料が紫外線や風雨によって分解され、劣化しているサインです。塗膜が劣化すると防水性が低下し、ひび割れや塗膜剥がれへと進行してしまうため、早めの塗り替えが必要です。

②ひび割れ(クラック)
外壁のひび割れは、劣化の中でも特に注意が必要な症状です。ひび割れの種類には以下の2つがあります。

ヘアークラック:塗膜表面にできる細かいひび割れで、すぐに構造に影響はありませんが、放置すると大きなひび割れにつながります。
構造クラック:深さが0.3mm以上の大きなひび割れで、雨水が内部に浸入しやすくなります。

特に構造クラックは建物の耐久性に影響を与えるため、早急な補修が必要です。

③塗膜の剥がれや浮き
外壁の塗膜が劣化すると、塗装が剥がれたり浮いてきたりします。これは塗膜の防水機能が失われたサインであり、放置すると雨水が建物内部に浸入し、構造体を劣化させてしまいます。

④コケやカビの発生
外壁にコケやカビが発生している場合、外壁の防水機能が低下している証拠です。湿気が溜まりやすい場所では特に発生しやすく、外壁材の劣化を早めてしまいます。

⑤錆(サビ)の発生
金属製の外壁やサイディング材の接合部に錆が発生することがあります。錆が進行すると金属が腐食し、外壁の強度が著しく低下します。

外壁の劣化の早期対策と修繕方法

外壁の劣化は自然な経年劣化だけでなく、環境や気候の影響も大きく関わっています。放置して劣化が進行すれば、補修工事が大がかりになり、費用も高額になってしまいます。

しかし、劣化は早期に対策を取ることで進行を防ぐことが可能です。定期的なメンテナンスや適切な修繕を行えば、外壁を美しく保ちながら、住宅の寿命を延ばすことができます。

ここからは、劣化を防ぐための具体的なメンテナンス方法や信頼できる業者の選び方について詳しく解説します。

劣化の進行を防ぐメンテナンス方法

外壁劣化は自然現象の影響を受けて避けられないものですが、定期的なメンテナンスを行うことで、劣化の進行を抑えることが可能です。外壁を良い状態に保つために、実践すべき具体的なメンテナンス方法を紹介します。

①定期的な外壁塗装の実施
外壁塗装は、劣化の進行を防ぐ最も効果的な方法です。塗装によって外壁をコーティングすることで、紫外線や雨水から外壁を守り、防水性や耐久性を維持できます。塗り替え時期の目安は、10年〜15年となっています。

②外壁の定期点検を行う
外壁は劣化症状が初期段階では目立ちにくいため、定期的な点検が重要です。専門業者による点検では、ひび割れや塗膜剥がれ、シーリング材の劣化など、細かな部分まで確認してもらえます。

信頼できる業者の選び方

外壁の劣化を修繕するためには、信頼できる業者に依頼することが非常に重要です。業者選びを誤ると「手抜き工事」や「高額な費用請求」といったトラブルに巻き込まれる可能性もあります。

失敗しないための業者選びのポイントを解説します。

①地域密着型の業者を選ぶ
地元の業者は、地域の気候や環境を熟知しており、適切な工事を提案してくれることが多いです。また、アフターフォローにも素早く対応してもらえるため、安心感があります。

②見積もりは複数の業者で比較する
外壁工事の見積もりは、業者によって費用や工事内容が異なることがあります。必ず複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討しましょう。

③保証内容やアフターフォローが充実しているか
工事後に不具合が発生した場合に備えて、保証内容がしっかりしている業者を選びましょう。施工後の点検やアフターフォローが充実しているかも重要なポイントです。

まとめ

本記事では、外壁劣化を放置することで起こるリスクと、その早期対策について詳しく解説しました。外壁劣化は放置すると、雨水の侵入や修繕費用の増加、さらには美観や資産価値の低下といった問題を引き起こします。しかし、劣化症状を早期に発見し、適切な対策を行えば、こうしたリスクを回避することができます。

外壁は、住宅全体を守る大切な役割を果たしています。少しでも劣化が気になったら、早めに対策を取り、住まいを長く美しく保ちましょう。

みらい住宅サポートでは、経験豊富なスタッフがあなたのお家を守るための最適なリフォームプランを提供します。
また、地域密着型で訪問販売など強引な営業や契約なども一切しておりませんのでご安心ください。
外壁や屋根のメンテナンスをお考えの方、お悩みごと、お困りごとがある方は、お気軽にみらい住宅サポートまでお問い合わせください。